フラメンコキャラバン2014 ＩＮ 石巻・網地島

フラメンコキャラバン2014
フラメンコキャラバン ＩＮ 石巻・網地島

■報告
フラメンコキャラバン２０１４も無事終了しました。

今回お邪魔したのは、石巻から船で１時間のところにある網地島。
この島は、東日本大震災の震源地にもっとも近く。もちろん被害も出ましたが、幸いなことに人的被害は出なかったそうです。

島の方の話によると、地震や津波が直撃はしたけど、抜けていった感じで、直撃による被害は他の地区よりは軽かったそうです。もちろん僕らからすれば厳しかったとは思いますが・・・

むしろ石巻へ直撃した引き潮によって、大量のガレキなどが港などを直撃し、それによる被害が大きかったといっておられました。

この島の人口は、１０年前は約１０００人で、震災前には５００人まで減り、震災後は３００人まで落ち込んだそうです。かなり日本の過疎を先取りしている現状で、もしうまくいけば解決のモデルケースになるのではないでしょうか。

今回この島の夏祭りにお邪魔したわけですが、主催されたミッチイさんとカナダ人の旦那さんリックさんは島にすんでいる数少ない若手。５年ぐらいまえから構想し、今回初めてお祭りを開催することになり、私たちもそれにお手伝いでき、とてもよかったと思います。

どんなお祭りだったかは、網地島の夏祭りのＨＰをご覧ください。

私たちの出番は２４日のお昼に屋外ステージでフラメンコのステージをお届けしました。

ステージはこのような感じで、大漁旗に囲まれ手作り感あふれる舞台となりました。どうやら地元漁師のおじいちゃんたちが作ってくれたようです。


最初はなかなか人の集まらなかったのですが、最初のギターソロがいい呼び込みになったようで、２曲目には多くの観客が集まり、お祭りを見に来たお客さんだけでなく、地元のおじいちゃん、おばあちゃんもきてくれてパルマやハレオも入れてくれました。

途中、バイレの植木さんがＭＣを入れましたが、やはり石巻が故郷だけあって、みんなの気持ちをしっかりつかみ、盛り上がってきたところでバイレソロへと・・・

バイレソロは、植木さんの「タンゴ・デ・マラガ」、佐々木さんの「グアヒーラ」。最後に「セビジャーナス」をお届けし、楽しんでいただけたようです。


帰り際には「あーえがったえがった。島でごんなもん見れるとはおもわながった。」と喜んでいるかたもいて、こちらも一安心。

私は、お祭りの後片付けでステージの解体や撤去のお手伝いをしましたが、何と倉庫の一部に屋根がない！どうやら腐って崩れたそうなのですが、修理に使える木材がなく、直す人もいない。木材を仕入れるにしても、石巻から船で運ぶので船代もかかり、ばかにならないので、そのままになってるとのこと。

その日の夜は、この島の紹介をしてくれた大和ボランティアネットワークの市原さん、ボランティアのメンバー、島の区長さん、島民の皆さんと宴会となり、楽しませていただきました。

島についての話もしましたが、島をよくしようと思う人もいれば、島の存続を放棄しかけてる人のいたり、方向性もバラバラだったり、僕らには見えないところで難しいところもあり、やはり島の問題は根深いようです。

ただ、若い夫婦、子連れの移住者、農業やアーティストを指向する若者もいて、光明は確かにありました。また、こういう話し合い続けば、きっといい方向に島も向かっていくと思います。

実際に苦労はあったと思いますが、島の夏祭りも成功しましたからね。

翌日２５日朝、島を離れましたが、見送りをしてくれ、また行かねばと思いました。


帰りは、５００キロの道なりを山中さんと交代しながら運転し、無事帰宅。
みなさんお疲れ様でした。

■日程＆場所
８月２３日、２４日　網地島・夏祭り

■出演者
出演者：山中英樹（フラメンコギター）、川浪郁美（カンテ）、植木久恵（踊り）、佐々木邦子（踊り）

■詳細
フラメンコアーティストの有志によりフラメンコのキャラバン隊を今年も結成。石巻市から船で６０分のところにある網地島の夏祭りにお邪魔をします。
もちろん無料ですので、お気軽にお越しください。
２３日の夜は、リズムで遊ぶイベントでギターやパルマなどでお手伝いします。
２４日の昼は、通常のフラメンコライブをお届けします。
詳細はよくわかってないのですが、島にいますので、声をかけてください。
詳しくは、網地島の夏祭りのＨＰをご覧いただくのがいいかとおもいます。

■主な出演者プロフィール

山中英樹（フラメンコギター）
１９９２年スペイン留学中にフラメンコギターに出会う。９４年三澤勝弘氏にフラメンコギターを師事。９８年日本テレビ『うりなり』に出演。２０００年日本フラメンコ協会新人公演にて新人奨励賞を受賞。コンサート活動のかたわら、踊りの伴奏や後進の指導もおこなう。


植木久恵（踊り）
フラメンコ舞踊をエバ・ふきこ氏に師事。後にアドリアン・ガリア、他、数々のスペイン人アーティストに師事。
現在はフラメンコのリズム理論を染谷ひろし氏に学びながら都内タブラオに出演し、神奈川県相模原市を中心に後進の指導にも力を注いでいる。


川浪郁美（カンテ）
ボーカルグループ、S・A・Junctionを経てフラメンコに転向。遠藤あやこ氏、ミゲル・デ・バタホス氏等に師事。ライブハウス・イベント等東京都内を中心に活動中。（カンテとはフラメンコの歌のことです。）

■ヒラルディージョ事務局
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