フラメンコキャラバン2013 IN 石巻・東松島・行方


フラメンコキャラバン2013
フラメンコキャラバン IN 石巻・東松島・行方

■報告
東日本大震災の被災地などを巡ってきたフラメンコキャラバンも無事終了。

少しこのページで報告をしてみようかと思います。

今回初めての試みでしたので、会場がどのような状況かはっきりとはわからないまま、車にコンパネを積みいざ出発。首都高の渋滞に少しまき混まれた以外は、まあまあ順調。それでも7時間ぐらいの遠い道のりではありました。

石巻の街中は、一見、津波や自身の爪痕も減り、復興も進んでいるようでしたが、まだまだ空地もあり、少し外れたところには、廃車が山積みになっていたり、整備がすすまないまま雑草だらけの土地も多くあり、復興はまだまだですね。

あと、道路沿いに大手チェーン店がとても多いような気がしました。はっきりとはわかりませんが、資金力の差が出ているのかもしれません。やはり、お店を再開する場合、個人経営の店舗と全国規模のチェーン店では、力の差が出てしまうのでしょう。

ただ、僕自身は横浜出身で、震災以前の東北沿岸にも行ったことがなかったので、今回ご一緒した石巻出身の植木さんとは、受け止める大きさが絶対的に違うなとおもいます。

おそらく、被災された皆さんがうけた心の傷をいやすには数十年の時間が必要かと・・・

いろいろ聞きたいこともありましたが、相手に無理に話させるのではなく、話せるようになったら、じっくりと聞かせていただきたいと思いました。今はちょっと躊躇してしまいます。

今回お邪魔したのは、

石巻の中心地にある「石巻まちなか復興マルシェ」
東松島の山中にある「ひびき工業団地の仮設住宅」
大洗から少し離れた行方にある介護老人保健施設「かすみがうら」。

この3か所。

どこも印象深い所でしたが、ここでは東松島についてふれたいと思います。

東松島の「ひびき工業団地」は、三陸自動車道沿いの山の中にある仮設住宅で、町からも離れていて、小さな商店、飲み屋、床屋さんが一軒あるだけ、バスもなく、まさに陸の孤島。

車の運転ができる人がいない世帯はどうするのか、ちょっと心配・・・

もともとは、約250世帯ありましたが、現在は200世帯以下に減ったそうです。

ただ、自立ができるようになったから、この仮設を出たという人ばかりでなく、やはりいろいろな事情があり出ていく場合もあるそうで、仮設住宅の世帯数の減少が素直に喜べるわけではないようです。

このようなところですから、最低限の生活するだけになってしまい、なんとなく心も荒んでしまい、イベントなどを企画しても集まりが悪くなっていて、なんとか住民にきてもらおうと運営スタッフのみなさんは苦労されいました。

ただ今回のフラメンコキャラバンには、比較的多くの人が集まってくれたとのこと、こちらも一安心。

ここでのライブは夕方ということもあり、急遽屋外でかき氷などを食べながら楽しんでいただくことに。

みなで協力し駐車場にコンパネを設置。夕涼みがてら、楽しんでいただくライブになりました。

みなさんフラメンコは初めてという方ばかりでしたが、簡単なパルマやハレオのお話をしたら、見よう見まねで手拍子を入れたり、「オーレ」と言ってくれたり、なかなか楽しいライブになりました。

急遽、屋外となったので、マイクもなく、コンパネもちょっと凸凹。でも、皆さん頑張って、踊って、演奏して、歌っていただき、ご苦労様でした。

今回は移動を含め4日間、往復1100キロの長旅でしたが、実際に行ってみることにより分かることも、感じることもいろいろありました。地元の皆さんともお話ができたり、触れあることができ、個人的にはとてもよかったと思います。

このような活動は、一回で終わっては意味がなく、何度も行くことに価値があると思っています。またキャラバン隊を結成し、行きたいと思いますので、訪問希望の方がいらしたらぜひご連絡ください。

なお、このフラメンコキャラバンの費用は、ヒラルディージョ主催チャリティコンサートの収益や会場での募金によりまかなっています。皆さんがコンサートにきてくれれば、それが資金になりますので、ぜひお越しください。

■日程&場所
8月14日(水) 石巻まちなか復興マルシェ
8月14日(水) 東松島・ひびき工業団地
8月16日(金) 介護老人保健施設かすみがうら

■出演者
出演者:山中英樹、小沢伸(フラメンコギター)、川浪郁美(カンテ)、植木久恵、鈴木智恵子(踊り)

■チラシ画像(クリックをすると原寸大の画像が開きます)


■詳細
フラメンコアーティストの有志によりフラメンコのキャラバン隊を結成。東日本大震災の被災地を巡ります。
リズムを刻む靴音やしなやかな動きが魅力の踊りはもちろん、訴えるかのような歌声や音の立ち上がりが鋭く乾いた音色のギターもお楽しみに!入場無料ですので、お気軽にお越しください。

■主な出演者プロフィール

山中英樹(フラメンコギター)
1992年スペイン留学中にフラメンコギターに出会う。94年三澤勝弘氏にフラメンコギターを師事。98年日本テレビ『うりなり』に出演。2000年日本フラメンコ協会新人公演にて新人奨励賞を受賞。コンサート活動のかたわら、踊りの伴奏や後進の指導もおこなう。


植木久恵(踊り)
フラメンコ舞踊をエバ・ふきこ氏に師事。後にアドリアン・ガリア、他、数々のスペイン人アーティストに師事。
現在はフラメンコのリズム理論を染谷ひろし氏に学びながら都内タブラオに出演し、神奈川県相模原市を中心に後進の指導にも力を注いでいる。


川浪郁美(カンテ)
ボーカルグループ、S・A・Junctionを経てフラメンコに転向。遠藤あやこ氏、ミゲル・デ・バタホス氏等に師事。ライブハウス・イベント等東京都内を中心に活動中。(カンテとはフラメンコの歌のことです。)


小沢伸(フラメンコギター)
ヘビィーメタルギタリストだったが、メルチョールマルチェーナのギターを聞きフラメンコギターに転向。三沢勝弘氏の下、研磨を積みその後渡西、グラナダのジプシー、ホアンマジャマローテに師事。一年程修行を積み帰国、そしてプロ活動を開始、現在にいたる。

■ヒラルディージョ事務局
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